焙煎の段階について

<焙煎の8段階>
焙煎度1 ライト・ロースト 最も浅煎り。1ハゼが始まった段階。
焙煎度2 シナモン・ロースト 浅煎り。1ハゼが終了した段階。
焙煎度3 ミディアム・ロースト 普通煎り。1ハゼと2ハゼの中間の段階。
焙煎度4 ハイ・ロースト 普通煎りのやや深め。2ハゼが始まった段階。
焙煎度5 シティ・ロースト 普通煎りの深め。2ハゼの始まりと終了の中間の段階。
焙煎度6 フル・シティ・ロースト 中深煎り。2ハゼが8割ぐらい進行した段階。
焙煎度7 フレンチ・ロースト 深煎り。2ハゼが完全に終了した段階。
焙煎度8 イタリアン・ロースト 最も深煎り。2ハゼが終了して黒色化が進行した段階。

*ハゼ音(爆ぜ音)
生豆を焙煎してゆくと約180℃前後でパチパチとハゼる音がし始めます。(1ハゼ)
これは豆の成分の熱分解と化学反応により、豆の中に炭酸ガスが生成され、その圧力が高くなることによって豆の組織が微細に破壊されるときに発生する音です。
さらに間をおいて温度が上昇し、205℃前後で再びハゼ音が始まります。(2ハゼ)
温度は通常センサーで検知しますが、センサーの測温位置や昇温速度等で焙煎度合いが異なるため、絶対的なものではありません。また、豆の種類、乾燥度によってもハゼる温度は異なります。あくまでも目安ですが、通常ロースター(焙煎人)は、ハゼ音と香りと色ならびに豆表面のシワの伸び具合、さらには表面のオイル生成状況等を総合的に判断し、個々の豆の特性を生かした焙煎の終了時を決定します。

*ローストの程度
焙煎度には大まかに分けて、浅煎り、中煎り、深煎りの3段階があります。
しかし、欲を言えば、微妙な味を表現するにはややキメが粗いのです。そこで、アメリカを中心に8段階をもうけ、それぞれに焙煎度の名称を表記するようになったのです。
ただし、この基準も厳密には各国、各社、各店で微妙に異なり、絶対的なものではありません。上記の8段階の定義も世間一般の慣習を参考にはしていますが、あくまで当店の基準です。

フランスやイタリアがフレンチローストやイタリアンローストばかりかというと、決してそんなことはありません。むしろ最近の傾向としてはやや浅い方向に向かっているようです。
一方、アメリカンに代表されるアメリカでは、従来よりやや深めの度合いに向かっており、8段階のうち最も浅いものと深いものは実用性が薄れています。

コーヒーは嗜好品とはいえ、本当に美味しいと感じる領域(焙煎度合い)はある一定の範囲におさまるのです。当店では、それぞれの豆の個性を最大限引き出すように焙煎度を決めていきますが、卸し先の特別注文を除いては、浅煎りの2段階とイタリアン・ローストを行うことはまずありません。

当店では、豆の種類によっては2種類の焙煎度の豆を提供しています。
例えば、タンザニアのスノートップは、焙煎度4のハイ・ローストではさわやかな酸味が特徴となり、焙煎度6のフルシティ・ローストでは酸味が薄らいで苦甘味をともなった深みのある味が顕著になります。どちらもそれぞれ捨てがたく、残しておきたい特性と考えます。また、両者を混合したものと、中間の焙煎度5のものとでは明らかに異なり、味の幅、奥行きといった特徴がでてきます。当店では、この異なる焙煎度を混合したものを、「ブレンド」とは言わず「ミックス」と呼んでおり、お客様の中には好んでミックスをお求めになったり、別々に購入されて混合比を変えて楽しんでおられる方もおられます。

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