適正な焙煎

選んだ生豆を何らかの熱源により火を通していくというのが焙煎という作業です。 緑灰色だったコーヒーの生豆が、段々と茶色へとその色を変え、それとともに、なんともいえない良い薫りのコーヒー豆へと変化します。
お客様によっては、「マンデリンって苦いんですよね。」とか、「モカって酸っぱいんですよね。」というようなおっしゃられます。 確かに、生豆や産地によってはそのような傾向があるのですが、実は、同じ豆でも焙煎人(ロースター)によって、かなりの違いが出るのです。 そして、これがその店の個性としてコーヒーに表れるのです。
 コーヒーには様々な焙煎度があり、それぞれ名前がついています。 イタリアン、フレンチ、フルシティ、シティ、ハイなどがそれです。 イタリアンが最も深い焙煎で、色は黒に近く(豆の種類にもよりますが)、テカテカに光っています。イタリアではコーヒー豆といえばこのような豆が多かったため、イタリア式と言うことでこのような名前がついたのでしょうが、現在ではだいぶ様子が変わり、もっと浅くなっているようです。 この焙煎度の表現も店によって若干異なるので、これがシティでこれがフルシティだというようにはっきり言うのは難しいのです。 その焙煎度を決定し、味を表現していくのが焙煎人の仕事となります。 ですから、コーヒー豆は、産地による違いは当然ありますが、同じ豆でも焙煎人によって様々な味へと姿を変えてゆくのです。
そして、私たちの焙煎の基本は「浅すぎず、深すぎず」、豆の中心までふっくらと焼き上げることにより、コーヒー豆の本来持っている素晴らしいアロマ(芳香)を引き出すことが出来ました。 と一言で言うと簡単なのですが、実はこれが実現できている豆が非常に少ないのです。 一般的に、コーヒー豆は焙煎が浅いと酸味が強く、豆くささが残り、深くなるにつれて次第に酸味はなくなり、苦味が強調されていきます。店によっては一様に真っ黒に深かったり、浅すぎたりしますが、私たちはその豆によってベストと思われる度合いに仕上げています
(詳しい焙煎度についてはこちらをご覧ください。)

 もう一つの基準は、豆の中心まで完全に火が通っているかどうかです。この一つの目安として、豆の表面のしわがどのくらい残っているかで判断します。 このシワが多く残っているものは、豆が十分にふくらんでおらず、上手く焼けていないのです。 しかし、ふくらみ具合だけで味の判断がつくわけではありません。 焙煎器の方式による違いも関係してくるのです。 焙煎器には大きく分けて3種類あります。(直火式、半熱風式、熱風式) ふくらみ度合いは熱風式のものが優れていますが、当店では、豆の味をより引き出すために直火式で焙煎しています。

前のページへ
次のページへ